Qt Developer Conference Beijing & Tokyo、どちらも記録的な規模で開催
January 16, 2012 by 佐相 宏尚 | Comments
この記事は The Qt Blog の “Qt Developer events in Beijing and Tokyo, both draw record attendance” を翻訳したものです。
執筆: Daniel Kihlberg, 2011年12月22日
Qt Conference Beijing
中国は最も大きな市場ではないにせよ、 Qt 開発者にとっては最も大きな国のひとつです。2008年から様々な産業において、Qt の採用は着実にかつ急速に増えています。STB (Set Top Box) 市場はその際たるもので、Qt の採用が飛躍的に伸びています。また、Nokia N9 – 売り切れ続出なんです – が火種となり、モバイルアプリの分野においても今後様々なものが生まれてくるでしょう。これは非常に興味深いところです。
北京のキーノートセッションでは、マイクロブログのスペシャリスト Sina が彼らの Weibo アプリの新しいバージョンを紹介しました。この (Facebook と Twitter を合わせたような) 大人気のソーシャルメディアネットワークアプリ (ビデオ参照) は、Nokia N9 スマートフォン向けにデザインされ Qt で開発されました。N9 向け Qtアプリの開発工数は 4人で 2ヶ月でした。Sina は現在 Symbian 端末向けのリリースを準備中です。
その他のキーノートセッションでは、中国の Nokia 製品向けのビジネスチャンスに多くの関心が寄せられていました。中国では Nokia Store がナンバー 1 のアプリストアであり、N8 や他の Symbian 製品が相変わらず大変な人気製品で、Qt 開発者にとって開発投資の価値ある対象であることを痛感しました。
どのセッションも、中国における Qt を使った成功体験について価値のある識見にあふれていました。そして、フィードバックや製品に対する興味は Qt を使った開発のお手本となるようなもので、デスクトップ分野での Qt 活用に関しても知識の向上になりました。
ウェブサイトのアクセス解析により、中国での Qt への関心・ウェブアクセス・ダウンロード数が日毎に増加しているのは把握していますが、デスクトップ・モバイル・組み込み分野での Qt の採用がさらに増加する見込みがあると信じています。
Qt Developer Conference Tokyo も過去最高の来場者であふれ、ライブストリーミングも行う
東京は日本の首都であるだけでなく、最新技術とコンシューマエレクトロニクスにおいては世界の中心のひとつです。東京での2日間の Qt イベントを通じて、スキルの高い日本の開発者コミュニティと関わり合い知識をシェアすることが出来ました。日本のコンシューマーエレクトロニクスは様々なプラットフォームを活用していますので、コード自体とスキルの " リサイクル " が出来る Qt の特性と、低価格帯のハードウェアでもさらに高い性能が実現できる Qt 5の組み合わせは、日本の開発者にとってかなり魅力的なようでした。
株式会社アイ・エス・ビー (プラチナ)・株式会社SRA / Digia Plc (ゴールド)・株式会社ノモボク(シルバー) の協賛各社と、日本テキサス・インスツルメンツ株式会社・フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社らの多大な尽力により2日間のイベントは大盛況のうちに幕を閉じることが出来ました。
15 の団体に出展して頂きましたが、横浜国立大学 Konoha Project・関東 Qt 勉強会・関西 Qt 勉強会・名古屋 Qt 勉強会・日本 KDE ユーザ会といったコミュニティによるブースがその他の展示と同様にスポットライトを浴びていました。
満員御礼となった日本での Tech トラックは最新かつ濃い技術的な内容をアップデートするセッションで構成され、Biz トラックは実際に Qt を活用している日本企業によるセッションで構成されていました。" 利用可能なUI 開発ツール " という題目で Qt・QML・Qt + HTML5 というセッションや、次世代の Qt Quick についての紹介と "Live Coding" などは Qt Quick を使うと (文字通り) 何もないところから素晴らしいアプリを、いかに簡単に素早く開発できるのかをご覧頂く良い例だったと思います。
Biz トラックもやはり多くの来場者
イーソル株式会社 権藤正樹氏は、どのように eT-Kernel SDK へ Qt をバンドルしたのかを説明しました。T-Kernel は日本で最も良く知られている組み込み向け RTOS で、Qt を使えるようになったことで eT-Kernel を採用している企業は実績のあるプラットフォームを変更することなく、より高性能で差別化された製品を開発することができます。
株式会社SRA 山田亮介氏は "Qt Everywhere" というタイトルでセッションを行いました。Qt がオープンである利点を生かして、コミュニティが Qt のサポートを Android・iOS やその他のプラットフォームにも広げていることを説明しました。このセッションは非常に大きな関心を引いたようです。続いて、株式会社アイ・エス・ビー 高橋和良氏が日本企業が昔から強いヘルスケア分野での Qt 活用についてお話しました。ちなみに、ヘルスケア製品は Qt の採用が多い分野でもあります。このセッションでは、Qt を採用した企業が Qt オフィシャルパートナーである株式会社アイ・エス・ビーの技術サービスを上手く活用したことも触れられました。
来場者の注目を特に浴びていた製品は、SPIDER (その中でも特にその UI の素晴らしさ) でした。株式会社 PTP 高橋雅哉氏は販売中の製品で 8チャンネル 1週間分すべての番組が録画できるメディアサーバー、SPIDER を紹介しました。Qt と OpenGL の活用により、簡単に検索できる機能や (番組のプレビューや文字入力など) 洗練された UX を提供しています。
1日の後半では、富士通グループ内で使われる共通の Linux ディストリビューションを開発している、株式会社富士通コンピュータテクノロジーズ 浅羽鉄平氏をお迎えしました。様々な製品で活用できる(バックエンド・ビジネスモデルも含めた)土台を共通化することにより、すべてをはじめから開発するのではなく効率的に差別化部分にリソースを集中することの重要性を強調しました。Qt Everywhere コンセプトは、彼らの要望にとてもマッチしていると語りました。
いや本当に長い1日でした、6 つの採用事例の最後を務めたのはサイエンス ソリューションズ株式会社 小金澤一美氏で、なぜ GIS エンジンや磁場分布表示ソフトウェア開発に Qt を採用したのかを語りました。彼にとって Qt を学ぶのはとても簡単だったそうで、CAD 製品のような高性能なグラフィックスを必要とする開発の生産性向上に非常に有効なツールであると語りました。
イベントは懇親会で幕を閉じました。いやいや、その後コミュニティのメンバー達と食事を楽しみました。
Daniel Kihlberg
Global Director Qt Ecosystem
Nokia, Qt Developer Relations Team
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