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9月 12, 2012 by 鈴木 佑 | Comments
この記事は Qt Blog の "Qt Creator 2.6.0 beta released" を翻訳したものです。
執筆: Eike Ziller, 2012年9月11日
このプレリリースでは、Qt Creator 2.6 の正式リリースに取り込まれる予定の数多くの新機能や大きな変更をいち早く試していただくことができます。そしてこれは、バグやその他の問題などをフィードバックしていただくとてもいい機会です。 :)
まずはじめに、一番明瞭な変更点から紹介しましょう。これまで「ターゲット」と呼ばれていたものを「Kits」に変更しました。
これまであった「ターゲット」の設定は基本的に「デスクトップ」や「MeeGo 端末」などデバイス関連のものでした。Qt Creator が提供していた固有の設定のみが使用可能で、使用するツールチェインやデバッガ、sysroot といったビルド項目のデフォルト設定が選択可能でした。設定項目の中には (Qt バージョンのような) どのように選択をするのか不明瞭なものもありました。選択されている Qt のバージョンに対応していると Qt Creator が判断したツールチェイン以外は選択できないといった、設定の組み合わせの制限もありました。「プロジェクト」モードで、プロジェクトに「ターゲット」を追加すると、デフォルトのビルドと実行の設定が使われていたと思います。デフォルト以外の場合には、ビルドと実行の設定項目をすべて自分で変更する必要がありました。
この「Kits」の目的は、実行端末とコンパイラ、デバッガ、Qt のバージョン (など) の組み合わせを定義することです。ユーザーがこの定義を自由に作成することができ、さらに設定項目は (バイナリ形式の) プラグインによって拡張することができるようになっています。「ツール」→「オプション」→「ビルドして実行」→「Kits」からこの定義の追加が可能で、それぞれの設定項目を好きなように選択して組み合わせることができるようになっています。(例えば選択した Qt のバージョンとは無関係に「ツール」→「オプション」→「ビルドして実行」→「Compilers」で定義されているすべてのコンパイラを選択することができます。) Qt Creator が無効な組み合わせだと判断した場合には、念のため警告が表示されますが、それを使用することは可能です ;) プロジェクトモードで、「ターゲット」を追加していたように「Kit」を追加することができるようになっています。「Kit」自体を変更した場合には、それを使用しているすべてのプロジェクトに自動的に反映されます。Qt Creator 2.6 系の初回起動時には、既知の環境を元にデフォルトの「Kit」が構築されるでしょう。
次は新機能の紹介です。Qt Creator 2.6 では Android と QNX の対応が取り込まれました。「プラットフォームのサポート」という意味でもこれは素晴らしいニュースですが、前述の「Kits」に関するリファクタリングと同じタイミングになったのはとても印象深いことです。協力していただいたみなさん、どうもありがとう!
これらの新たに対応したプラットフォームの陰で、Symbian のサポートはメンテナがいないため打ちきられました。
実験的に Gerrit への対応も追加されています。Qt Creator から Gerrit 上の変更一覧を参照したり、差分を表示したり、cherry-pick や pull もできるようになっています。また、ClearCase の実験的な対応も追加されています。それ以外にも、qmake プロジェクトでのファイル単位のコンパイルや、C++11 対応の改善、一時的なブレークポイントを設定する UI の変更など、大小様々な変更や修正が行われています。変更点のすべての一覧は changes-2.6.0 を参照してください。
なんと、このリリースに対しての貢献者は 75 名にものぼっています。(changes-2.6.0 の一番最後をぜひご覧ください。) すべてのみなさんに感謝を申し上げます!
バイナリやソースコードは ダウンロードページ(英語) から入手可能です。
Mac OS X Mountain Lion での注意点: このアプリケーションは認証済みではありません。はじめて実行する際に、右クリックのコンテキストメニューから「開く」を選択する必要があります。
Windows 版と Linux 版の注意点: 現在パッケージの構築環境を Qt Project に移行中のため、このリリースではインストーラーの提供はできませんでした。ダウンロードした 7z 形式のアーカイブを展開し、bin ディレクトリにある Qt Creator のバイナリを実行してください。
Download the latest release here: www.qt.io/download.
Qt 6.8 release focuses on technology trends like spatial computing & XR, complex data visualization in 2D & 3D, and ARM-based development for desktop.
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