Linux サーバーベースのコンピューティング向けクロスプラットフォームのリモートデスクトップ
ThinLinc は Linux リモートサーバーとして、macOS、Windows、Linux など、あらゆるデバイスから Linux ベースのデスクトップやアプリケーションにアクセスできるようにします。インターネット接続があれば、どこからでも利用可能です。また、幅広い Linux ディストリビューションに対応しているため、既存のサーバーインフラとの統合も容易です。
最近、ThinLinc は Qt フレームワークを活用した大規模なアーキテクチャのアップグレードを行い、最新の機能と洗練されたルック&フィールを実現しました。
Qt ソリューションハイライト
ユーザー中心設計による、モダンで高機能なUI
すべてのデスクトップ環境に対応するクロスプラットフォーム互換性
すべてのホストプラットフォームに対して、単一のコードベースでコードを保守可能
Qt Professional Services によって、従来のフレームワークからのスムーズな移行を実現
最高のLinuxリモートデスクトップサーバー
ThinLincクライアントは、Windows、macOS、Linux を含むあらゆる OS 上で動作するように設計されており、どの OS からでも Linux リモートデスクトップへアクセスすることができます。ThinLinc は約 20 年前に FLTK を使用して構築されました。このツールキットは、すべてのオペレーティングシステムで動作すること、軽量であること、必要な機能を備えていることという 3 つの基本要件を満たしていました。
現在でも FLTK は動作しますが、世の中は大きく変化しました。ユーザーは、見た目や操作性に対してより高い期待を持つようになっています。より反応の良いインターフェースや、はるかに高解像度のモニター、その他の機能を求めるようになっています。と、Cendio の ThinLinc プロダクトオーナーである Pierre Ossman 氏は語っています。
ThinLinc に最新の機能を導入するためにアップグレードを行いたいと考えていましたが、それを実現するには、ユーザーの期待に応えられ、開発者にとっても使いやすく楽しい新しい開発プラットフォームが必要でした。これらの条件をすべて満たし、単一のコードベースであらゆる OS 向けの開発を継続できるのは Qt だけです。また、Qt が積極的に開発・保守されており、世界的にも広く知られていることも、私たちにとって重要なポイントです。
Pierre Ossman氏 Cendio の ThinLinc プロダクトオーナー
最適な UI フレームワークの選定
Cendio は以前から Qt への移行を検討していました。しかし、ThinLinc の開発と新たな顧客ニーズへの対応に注力していたため、プラットフォーム変更を優先することが難しい状況が続いていました。そんな中、Qt プロフェッショナルサービス の存在を知ったことで、このプロジェクトをついに始動させる新たなチャンスが生まれ、最短期間で最高品質の移行を実現する道が開かれました。Ossman 氏はこう続けます:
Qtプロフェッショナルサービスを利用することで、Qt Group の R&D 部門に支えられた、最も熟練した Qt 開発者にアクセスすることができます。このおかげで、より高品質な成果をより速いペースで提供することができました。外部委託により、移行の品質向上と期間短縮が実現しました。同時に、私たちのチームはコアソフトウェアの機能改善と追加に集中することができました。
ThinLinc の macOS における UI の移行前(左)と移行後(右)の比較画像
モダンなルック&フィールと機能性の実現
このプロジェクトにより、ThinLinc はよりモダンで将来性のある基盤の上に構築されることとなりました。ユーザーにとっては、初期段階では大きな違いを感じないかもしれませんが、この変更は Cendio が新しく魅力的な機能を開発していくための重要な第一歩です。ThinLinc のユーザーは、よりモダンなルック&フィール、ビジュアル品質と機能性の向上、そして全体的なユーザー体験の強化を期待できます。
次のステップは、オープンソースプロジェクトである TigerVNC への統合と展開であり、その後 Cendio の商用製品 ThinLinc へのさらなる統合が予定されています。