この記事は Qt Blog の「Qt Creator 2.1 beta」を翻訳したものです。
ミュンヘンで開催される Developer Days に合わせて Qt Creator 2.1 β版をリリースしました。開発者一同 Developer Days で皆さん会えることを楽しみにしています。Erik が “Getting the Most out of Qt Creator” というプレゼンをする予定です。また、“The Nokia Qt SDK in Action” や “Meet Qt Quick” などの他のいくつかのプレゼンの中でも Qt Creator が動いているのを見ることができるでしょう。今年の Developer Days の大きな目玉は Qt Quick です。このため、私たちは Qt Quick での開発をより簡単で、生産的で、そして楽しいものにするために頑張ってきました。Qt Creator 2.1 では以下の新しい機能が提供されます：
- かわいい Quick 編集ツールバー
このツールバーによりカラーやテキストやグラデーションといったプロパティの編集が簡単になります。 - QML JavaScript デバッガ
- QML スニペット
- QML コードリファクタリング
- ビジュアルデザイナ がデフォルトで有効に
また、"新しいプロジェクトのウィザード" によりモバイル開発を始めやすくなりました。このモバイルウィザードと新たに導入された Qt Quick アプリケーションウィザードにはいくつかの開発に必要なコードが既に含まれ、 N900 と Symbian 端末の両方に正しくインストールできるようになっています。
Qt Quick ウィザードには QML JS デバッガに必要なコードも含まれます。この機能はデフォルトでは無効になっています。有効にするには、.pro ファイルを編集してクリーンな状態からリビルドを行ってください。この機能は開発段階であり、これからさらに良くなる予定です。
Qt Quick がどのようなものなのか、まだ疑問をもっている方もいるかと思います。私は Qt 4.7 と Qt Creator 2.1 を使ってみて、是非このすばらしい技術を楽しんでいただければと思います。
Qt Creator 2.1 にはこの他にも様々な部分が改善されています。例えば、C++ のコードモデルでは：
- C++ パーサーの高速化と省メモリ化
- Denis Mingulov によって貢献されたクラスビュー。どうもありがとう。右のスクリーンショットを見てください
- 仮想関数や、ローカル、スタティック、メンバー変数用のセマンティックハイライティング
- ローカル宣言の生成や関数の宣言などに対する新たな C++ リファクタリング機能の追加。この機能を実行するには、Alt+Enter を押してください。どこがリファクタリングできるのか見た目に変化はありませんが
- インデント機能では、オプションが増え、よりあなたのコードに対応するよう改善されています
- 現在のファイルの C++ のアウトラインビュー
いつものことですが、たくさんの変更がありすぎて重要なものについても全ては書ききれません。さらに、数えきれないほどの小さな改善がなされました。Qt Creator 2.0.1 から約 3000 のコミットがなされました。2.0.0 からでは約 4000 にもなります。この場を借りて、小さな変更のうちのいくつかを紹介したいと思います。Git プラグインの改良、Maemo 開発の大幅な改善、Symbian でのコードの補完の改善、FakeVim と通常のエディタでの選択範囲の共有、UI での一貫性のある大文字小文字の使用、ライブラリを .pro ファイルに追加するためのウィザード、ジェネリックハイライター、QObject::connect の失敗の警告とソースの結びつけ、デバッガの改善、コマンドラインの ファイル名:行数 対応、イメージビュー(Denis Mingulov による貢献)。
Qt Creator に対する様々なフィードバックを歓迎します。以下のいずれかからお願いします。
数えきれないほどの貢献が Qt Creator に対してありました。本当にありがとうございます。
最後に、ダウンロード はこちらから。楽しんでください。
