Qt AI Assistantの最新リリースでは、コード補完とプロンプト機能向けに2つの追加のLLMをサポートしました。中国のお客様向けにDeepSeek v3、およびAnthropicのコーディングスキルを活用するユーザー向けに3.7 Sonnetです。今回のリリースでは、/fix 機能の強化も含まれています。
修正コードの適用
LLMが提案した変更を、/fix コマンドへの応答としてコードエディターに直接適用することが可能になりました。

DeepSeek v3 対応
中国の開発者から多くのご要望をいただき、DeepSeek v3 の対応を追加しました。DeepSeek v3 はコード補完とプロンプト機能で利用可能です。
DeepSeek v3 は QMLコード補完において87%の成功率を記録し、QML100FIM ベンチマークで首位に立っています。

表:QML100FIM コード補完性能 - 2025年5月
QML100ベンチマークによると、プロンプトによるコード生成において57%の成功率を記録しています。ただし、当社のテスト結果によると、基盤となるDeepSeek v3 LLMは、プロンプトベースのコード生成において「わずか」54%のスコアを記録した関連する推論モデルDeepSeek R1よりも高いスコアをマークしています。
Claude 3.7 Sonnet 対応
QMLのコーディング性能はほぼ変わらないまま、3.7 Sonnetのコード補完とプロンプト機能のサポートを追加しました。
Claude 3.7 Sonnetは、プロンプトベースのコード補完において66%の成功率を維持し、引き続きトップの位置を維持しています。

表:QML100 プロンプトベースのコーディング性能 - 2025年5月
Claude 3.7 Sonnet は、コード補完の成功率が 76% を達成しましたが、前バージョンと同様、正しいインデントにまだ苦労している部分があります。
アップグレード方法
Qt AI Assistant をすでに使用している場合は、[Extensions] ビューの [Update] ボタンをクリックしてください (まず Qt Creator 16.0.1 にアップグレードする必要があることにご注意ください)。
Qt AI Assistant を初めて使用する場合は、[Extensions] ビューで外部リポジトリの使用を有効にして、Qt AI Assistant などの新しい拡張機能を取得する必要があります。
そのほか、以下の小さな改善も行われました。
- ARM 上の Linux サポート(実験的)
- Open AI GPT からの LLM エラーコードが「一般メッセージ」に表示されるようになりました