Qt フレームワーク
リリースサイクル概要
Qt フレームワークのリリースサイクルは、メジャー、マイナー、メンテナンスの各リリースに分かれています。これらのリリースでは、新機能の追加に加え、短期および長期のメンテナンスやセキュリティアップデートが提供されており、用途や要件に応じて最適なものを選択できます。
Qt フレームワークリリース構成
メジャーリリース
Qt 6 のメジャーリリースは、非常に高い安定性を提供しています。これは、互換性を破壊する変更(コードブレーク)が少なく、メジャーリリースの更新頻度も高くないことを意味します。また、同一メジャーリリース内では、バイナリ互換性が保証され、多くの場合ソース互換性も維持されます。
詳細はこちらマイナーリリース
マイナーリリース(例:Qt 6.8、6.9、6.10)は、新機能を導入するとともに、少なくともバイナリ互換性を備えています。マイナーリリースの中には、より長いメンテナンス期間を提供する Long-Term Support(LTS)リリースとして提供されるものもあります。
詳細はこちらメンテナンスリリースおよびパッチ
新しいメンテナンスリリースは、バージョン番号の第 3 桁として提供されます。Qt 6.10 における 6.10.0、6.10.1、6.10.2 は、メンテナンスリリースの例です。これらは、セキュリティや品質の向上に重点を置き、前回のリリース以降に提供されたパッチを含みます。また、既存のエコシステムとの統合を維持しつつ、必要に応じて利用されている技術の置き換えも行われます。
詳細はこちら長期サポート(LTS)リリース
Qt フレームワークの一部のマイナーリリースは、長期サポート(LTS)リリースとして提供されており、通常よりも長いサポートおよびメンテナンス期間が確保されています。これらのリリースは安定性を最優先とし、既存機能を維持しながら、アプリケーションを長期にわたって安心して運用できることを目的としています。
他に類を見ない安定性
メジャーリリース
メジャーリリースはバージョン番号の第 1 桁に相当し、例えば Qt 5 や Qt 6 がこれに該当します。
Qt が高い安定性で評価されている理由の一つは、メジャーリリースの提供頻度が低く抑えられている点にあります。これにより、互換性を破壊する変更(コードブレーク)が最小限に抑えられています。Qt は約 30 年にわたる歴史を持ち、Qt 5 は 12 年以上にわたって商用サポートが提供されてきました。現在の Qt 6 も、2020 年のリリース以降、継続的かつ堅牢にメンテナンスされています。
マイナーリリースとは異なり、メジャーリリース間ではバイナリ互換性やソースコード互換性が変更される場合があります。下位のメジャーバージョンから上位のメジャーバージョンへ移行することは「アップグレード」と呼ばれます。
定期リリース型の機能リリース
マイナーリリース
The Qt Framework Minor releases equal the second digit; for example, Qt 6.8, 6.9, and 6.10 are Minor releases for the Qt 6 Major release.
Qt フレームワークのマイナーリリースは、バージョン番号の第 2 桁に相当します。例えば、Qt 6 のメジャーリリースに対して、Qt 6.8、6.9、6.10 がマイナーリリースに該当します。
マイナーリリースは年に 2 回、通常は春と秋に提供されます。4 回に 1 回のマイナーリリースは、長期サポート(LTS)リリースとして位置付けられます。
マイナーリリースでは、新機能や新しい機能強化が追加されるとともに、既存機能の品質改善も行われます。マイナーリリース間ではバイナリ互換性が保証されており、多くの場合、完全なソースコード互換性も維持されます。
下位のマイナーリリースから上位のマイナーリリースへの移行は「アップデート」と呼ばれます。マイナーリリースのメンテナンス期間は、利用しているライセンスおよび選択したリリースによって異なります。
ライセンスによって異なるメンテナンス期間
各マイナーリリースのメンテナンスおよびパッチ提供サイクルは、長期サポート(LTS)リリースかどうか、また Qt 商用版を利用しているか Qt コミュニティ版を利用しているかによって異なります。
品質およびセキュリティ修正
メンテナンスリリース
メンテナンスリリースは、バージョン番号の第 3 桁として提供されます。Qt 6.10.0、6.10.1、6.10.2 は、Qt 6.10 におけるメンテナンスリリースの例です。
メンテナンスリリースは、セキュリティおよび品質の改善に重点を置いており、通常は新機能の追加は行われません。必要に応じて提供されるもので、例えば潜在的なセキュリティ問題が発見された場合には、メンテナンスリリースが実施されます。また、メンテナンスリリースには、前回のリリース以降に提供されたパッチが含まれます。ユーザーは、メンテナンスリリースへアップグレードするか、個別にパッチを適用するかを選択できます。
メンテナンスリリースおよびその間に提供されるパッチの提供可否は、メンテナンス期間によって異なります。
開発を将来にわたって安心なものに
他に類を見ない安定性
市場で実績があり、充実したサポート体制を備える Qt フレームワークは、世界中で 150 万人以上の開発者から信頼されています。
Qt の専門的なサポート、包括的なドキュメント、そして強力な開発者コミュニティにより、ソフトウェアは安定性と保守性を保ちながら、将来にわたって安心して利用できます。日々の運用に追われることなく、付加価値の創出に集中できます。
Qt を利用すると、次のようなメリットがあります:
- ニーズに応じたサポートおよびメンテナンス体制
- マイナーリリース内でのコードおよび API の後方互換性
- 商用ライセンス向けのセキュリティ問題早期警告リスト
- 透明性の高い課題管理(Issue Tracking)
- 技術ドキュメントおよび SBOM の提供
- EU サイバーレジリエンス法 などの規制対応を支援
追加のサポートおよびメンテナンス
標準のメンテナンス期間を超えて、サポート、メンテナンス、またはセキュリティパッチが必要な場合でも、使用しているリリースに応じて、サポートおよびセキュリティメンテナンスを延長するための選択肢があります。