理想のデザインと、
出荷できるデザイン。
両方を諦める必要はない
車内体験のビジュアルへの野心は、シリコンの予算を超えてしまいました。
今、各プログラムが求めているのは、コックピット全体にわたるパノラミック 3D 表示、リアルタイムのトランジション、そして同じダッシュボード上での ADAS 可視化です。この、目を見張るようなビジュアルを実現できる領域にたどり着くため、自動車業界のソフトウェアチームはゲームエンジンに活路を求めました。
ゲームエンジンは強力なツールですが、もともと専用のグラフィックスハードウェアを備えた PC やコンソール向けに設計されたものです。自動車用 SoC は、クラスター、IVI、ADAS とシリコンを共有しています。このミスマッチは、本番環境において RAM の圧迫、CPU の競合、熱設計の限界、そしてプログラムの後半になって追加される安全アーキテクチャという形で表面化します。
その声にお応えするのが、Outpace です。
没入感のあるリアルタイム 3D による、フルパノラミックダッシュボード。ミッドレンジの車載半導体上で動作し、最初のプロトタイプの段階からアーキテクチャに ISO 26262 を組み込んでいます。
車内体験を薄めてしまう制約から、解き放たれましょう。
車載グレードの SoC 上でも
動作する 3D コックピット
Qt Quick 3D は、組み込みデバイス上でのレンダリングを前提に設計されています。Outpace では、ひとつのシーングラフから、フォトリアリスティックなモデル、天候・地形モード、昼夜のトランジション、そして Surrounding Reality ADAS ビューを含む、パノラミックコックピット全体を描画します。
それらすべてを、デザイナーが承認したビジュアル品質のまま、ミッドレンジの車載半導体上でも実現します。
シリコンや OS を切り替えても
書き直しは不要
Outpace は現在 Android Automotive 上で動作していますが、同じコックピットアーキテクチャは QNX、Linux、あるいはその他あらゆる OS、そして自動車プログラムが実際に採用している各 SoC ファミリー上でも動作します。
次のプラットフォーム選定が、HMI の書き直しを強いることはありません。
実機上での Outpace の性能
40%
RAM 使用量を削減
主要な 3D エンジンの代替製品と比較
50%
CPU 使用率を削減
主要な 3D エンジンの代替製品と比較
スケールを前提に設計された、パノラミックリファレンス
Outpace は、7680 × 936 解像度、44.1インチのパノラミック mini-LED ディスプレイ上で動作します。
このレイアウトは、次世代の車載コックピットプログラムが計画すべき要件を示しています。
走行情報、メイン UI に統合された ADAS、ナビゲーション、エンターテインメント、そしてブランドアイデンティティが、
ひとつの連続したウルトラワイドディスプレイ上に共存する形です。
このリファレンスは、拡大にも縮小にも対応します。
同じアーキテクチャを、単一のカーブドクラスター、3画面分割構成、あるいはより小型のパノラミックディスプレイにも適用できます。
現在のプロジェクト仕様
OS:Android Automotive
ボード:MediaTek MT8676
Qt モジュール:Qt Quick 3D、Qt for Android Automotive、Rendering as a Service
Outpace は現在、上記の仕様で動作しています。
同じアーキテクチャは、他の SoC ファミリーや OS 上でも動作します。
お客様は、それぞれのプログラムに合わせてこれを適用できます。
高性能 3D グラフィックス
Qt Quick 3D は、Android Automotive 上でシーン全体をリアルタイムフレームレートで描画します。Rendering as a Service は、ひとつのパイプラインから同じ 3D アセットをすべての画面に配信するため、新しいアプリケーションが追加されてもグラフィックスのフットプリントが増えることはありません。
あらゆる車載プラットフォームで、同じ UX を
Outpace は Android Automotive 上で動作しますが、同じアーキテクチャは Linux、QNX をはじめ、自動車プログラムで使用されるあらゆる OS 上にもスケールします。ビジュアルアイデンティティ、2D・3D デザイン、そしてディスプレイをまたいだ一貫した体験を、完全にコントロールし続けることができます。
認証済みの安全レンダリング
Qt Safe Renderer は TÜV NORD の認証を取得しており、ISO 26262 ASIL-D 向けに構築されています。Qt Quick と並行して動作し、安全性が重視される要素を同じハードウェア上で確実に描画することで、BOM コストの削減にもつながります。
本番導入対応の ADAS
Qt Surrounding Reality(SR)HMI テンプレートは、ホワイトボックスソースコードとして提供されます。各プログラムはこれを、3D ADAS 可視化のための検証済みの基盤として活用でき、新しい車種ごとにセンサーフュージョンやレーン検出の仕組みを一から作り直す必要がなくなります。
オープン性
パフォーマンス
拡張性
Qt フレームワークは、次世代の車載ソフトウェアに向けた、オープンかつ柔軟な基盤を提供します。OEM は独自の車内体験を作り上げながら、自社の技術スタックを完全にコントロールし続けることができます。
プロジェクトのニーズや安全要件に基づいて、Outpace がどのように活用できるか、ぜひご相談ください。
お問い合わせよくある質問
Outpace の仕組みについて、よくある質問をご確認ください。
ミッドレンジの車載シリコン上でも、パノラミック 3D コックピットは構築できますか?それともフラッグシップ SoC が必要ですか?
はい、ミッドレンジのシリコンでも構築できます。
Outpace は、フラッグシップボードではなくミッドレンジの車載 SoC である MediaTek MT8676 上で、フルのピラー ツー ピラー 3D コックピットを実現しています。Qt Quick 3D は、組み込みデバイス上でのレンダリングを前提に設計されています。同じチップがクラスター、IVI、ADAS を同時に処理しながら、フォトリアリスティックなモデル、天候・地形モード、そして ADAS 可視化を、ひとつのシーングラフからリアルタイムフレームレートで描画します。
3D 車載コックピットで、ISO 26262 の機能安全にはどう対応していますか?
メインのコックピットから分離された、独立の認証済み安全システムによって対応しています。
Qt Safe Renderer は、クラスターのテルテール、警告表示、レーンやハザードの可視化といった、安全性が重視されるコンテンツを、独立したシステム上で描画します。これは専用の RTOS の場合もあれば、プログラムの要件に応じた別のハードウェア、あるいはハイパーバイザー上の独立したコンテナの場合もあります。安全レイヤーと Qt Quick 3D は、レンダリングパイプラインを共有することは一切ありません。共有するのは、同じ画面上に合成されるディスプレイ出力のみです。
Qt Safe Renderer は、ISO 26262 において ASIL-D まで TÜV NORD の認証を取得しています。安全パスは最初のプロトタイプの段階から設計に組み込まれているため、プログラム終盤での手戻り対応を避けることができます。
ひとつのコックピット UI を、書き直すことなく Android Automotive、QNX、Linux で動かすことはできますか?
はい、可能です。
UI は同じ QML コンポーネントから構築されているため、見た目やブランドアイデンティティは、作り直すことなく、あらゆる画面、あらゆるプラットフォームにわたって引き継がれます。Outpace は現在 Android Automotive 上で動作していますが、同じコックピットは QNX や Linux、そして自動車プログラムがすでに採用している各 SoC ファミリー上でも動作します。次に OS やシリコンを選定する際にも、HMI の書き直しを迫られることはなく、一度設計した体験は、プラットフォームをまたいでそのままプログラムに引き継がれます。
Qt は Android Automotive を置き換えるものですか、それともその上に構築するものですか?
Android Automotive を置き換える必要はありません。Qt は Android Automotive に縛られてはいません。
今回のプロジェクトでは、Qt は Android Automotive の上に構築されています。メディア、マップ、コネクティビティ、アプリといったネイティブの AAOS サービスはそのまま維持され、Qt はコックピットの 3D およびビジュアルデザインを担当します。これが、Outpace が採用している構成です。
Android Automotive のプログラム内で、作業をどう分担するかは自由に選んでいただけます。Qt が 2D と 3D 両方の体験を提供することもできますし、2D は Android Automotive に任せ、3D だけを Qt で構築することも可能です。お好みに応じて選択できます。
もし Android Automotive をまったく使いたくないプログラムであれば、Qt は Linux や QNX 上でもネイティブに動作し、同じコックピットをそこでも実現できます。OS の選択は、常にお客様に委ねられています。
自動車向け 3D コックピットにおいて、ゲームエンジンに代わる選択肢はありますか?
現実的な代替策は、ゲーミング向けではなく、組み込み車載シリコン向けに構築されたレンダリングスタックです。Qt Groupがそれに対して提示する答えが、Qt Quick 3D です。
画面上での表現力ではゲームエンジンに引けを取らず、本番導入やプログラムのライフサイクル全体で見れば、それを上回ります。Outpace では、ミッドレンジの車載チップセット上で、デザイナーが承認したクオリティのまま、主要な 3D エンジンの代替製品よりも少ない RAM と CPU で、フルパノラミックダッシュボードを描画できることを実証しました。
認証済みの ASIL-D 対応の安全レンダリングも並行して動作し、同じコックピットは書き直すことなく Linux、QNX、その他の OS にも移植できます。
Outpace とは?どのようなハードウェアと OS 上で動作しますか?
Outpace は、Qt のリファレンスパノラミックコックピットです。7680 × 936 解像度、44.1インチのパノラミック mini-LED ディスプレイ上で、ピラー ツー ピラーのフルリアルタイム 3D 車内体験を実現しています。
リファレンス構成は、MediaTek MT8676 上の Android Automotive で動作し、Qt Quick 3D、Qt for Android Automotive、Rendering as a Service を使用しており、認証済みの安全レイヤーには Qt Safe Renderer を採用しています。
同じアーキテクチャは、他の SoC ファミリーや OS にもスケールし、単一のカーブドクラスターや3画面分割構成といった、より小規模な構成にも対応します。
Qt を活用したお客様事例
Qt はスズキがベンダーロックインに陥ることなく、開発コストの最適化を実現するのに貢献しました。
フォルクスワーゲンと Desay SV は Qt を活用し、VW カリフォルニア キャンパーバンの 5 インチスクリーンのメモリ消費量を 50% 削減しました。
ザウバーは、フォーミュラ1レースのピットストップにおける効率性と安全性の向上、およびその他複数のアプリケーションに Qt を活用しています。
ドゥカティは、ラグジュアリーバイクに不可欠な、スマートフォンのような高性能 HMI グラフィックスの実現に Qt を採用しています。
Qt 6 へのアップグレードにより、クロスプラットフォーム開発を活用しながら、車両全体にわたる MB.OS のサポートと市場投入までの時間短縮を実現
Stellantisは、高度な 3D エフェクトを活用した迅速なプロトタイピングとクロスプラットフォーム HMI 開発に Qt を採用しています。
現代自動車グループ(HMC)は、Hyundai、Kia、Genesisの全ブランド車両における主要 HMI テクノロジーパートナーとして Qt を選定しました。
Koenigsegg は、その本格的なフレームワークを高く評価し、スーパーカー開発に Qt を活用しています。
Harman は、Qt フレームワークをアクセラレーターとして活用し、競争優位性と高度にカスタマイズされたソリューションの実現につなげています。
Siemens は、Qt Group とのパートナーシップのもと、Qt Automotive HMI を活用し、デジタルツインソリューション PAVE360™ に、インタラクティブなビジュアルと豊富な機能を実現しています。
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